介護の仕事などで高齢者とのふれあいが必要な場合に注意しなくてはいけないポイントの一つにペース配分がある。
人間は年齢を重ねると共に体の様々な部分が衰えていくため、日常生活における動作や反応が遅くなりがちだ。
自分ができることは相手もできて当たり前という間違った認識で行動を急かしてしまった結果、思わぬ怪我をさせてしまうというケースも少なくない。
無理をさせずに相手のペースに自分が合わせるという意識を持つことが基本となる。
何かをする時に相手を気遣って手伝うのは大切だが、本来できることまで取り上げてしまうとモチベーションを下げてしまいかねない。
時間が掛かってもできることは自分の力でやらせるのもふれあいのコツだ。
会話をする時にも気を付けるべきポイントはある。
年齢による衰えは体だけでなく五感にも影響が出ることが多く、中でも顕著なのが聴力だ。
聴力が衰えると高音が聞き取りにくくなるため、高齢者と話をする時は低いトーンでゆっくり話す必要がある。
この時により分かりやすく伝えるために身振り手振りを交えるのも有効な手段だ。
相手の話に耳を傾けることも忘れてはいけない。
世代の違う人と話をする時は共通の話題を見つけることが基本だ。
一方的に自分の話ばかりをするのではなく、まずは相手の話に耳を傾けてその中から話題を探っていかなくてはいけない。
話をしている時に言い間違えなどをした時に指摘をするとプライドを傷つけることがある。
相手に敬意を払ってそのまま受け流して話を続けさせることが重要だ。